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写経と六道銭を棺に

  • 執筆者の写真: 観音寺
    観音寺
  • 2020年7月2日
  • 読了時間: 5分

今、時代はコロナという人類の宿敵を相手に、皆が力を合わせて戦っています。

特に行政で働く方々をはじめ、医療従事者の方々の世の中に対する貢献には只々頭が下がる思いでいっぱいです。

その中で、私たちには一体何ができるのか?私でも何か人のお役に立てることがあるのだろうかと自問自答する日々の中、一つの答えを出しました。

それは、今こそ昨年いただいた西国三十三所観音霊場会、並びに洛陽三十三所観音霊場会の公認特任大先達という称号を使い、それにふさわしい行いをしようということです。

特に西国三十三所観音霊場に対しては昨年日本文化庁より「究極の終活の旅」として日本遺産に認定をされたばかりです。

いわゆる、日本で初めて日本共有の宗教として認められたといっても過言ではありません。

本来の三十三所観音霊場巡礼とは、特に死というものを覚悟して、各霊場の観音様に写経を奉納し、その証として宝印(朱印)をいただくのですが、そのいただいた朱印を集めて自分の親や自分の死に備えるというのが、宗派を問わない日本人共通の死者への供養になるのです。

文化庁のいうところの「究極の終活の旅」とはそれが由縁なのでしょう。


今回のキーワードは日本文化庁が認めた「究極の終活の旅」です。

そして、せっかく獲得した二つの特任大先達の称号。それを今こそ人様のために使えるときだと確信いたしました。

私たちは日本国中のコロナ指定病院を調べ、そして、その病院ごとに請願書を書き送付していきました。

内容を簡単に言いますと、コロナでお亡くなりになられた方に対し、その方が納棺される際に一緒に私たちが書いた写経と六道銭を入れていただきたいという内容です。

皆様はご存知でしょうか?現在コロナでお亡くなりになられた方は身内が立ち会うことなく、病院にてバイオシールドに入れられ特殊な棺桶に納棺されるということを

納棺後は葬儀をされることもなく、即、火葬となります。


岡江久美子さんがコロナにかかり自宅に戻られた際の様子を覚えておられますか?

岡江さんの遺骨は、行政の方によって自宅玄関の入り口横に置かれました。

その光景があまりにも印象的でしたので、しっかりと覚えています。しばらくして身内の方がその遺骨を引き上げに自宅から出て来られましたね。

お身内の方はどれほどやるせない思いをされたことでしょう。

本来、人は亡くなってからまだ身体(五体)がある間にお釈迦さまや阿弥陀さまの弟子になるための儀式としてお葬式を済ませ、戒名や法名を与えられてから、生前に関わりのあった方々に見送られ火葬(荼毘にふす)されるのです。

なぜ、体(五体)がある間にお葬式をするのかといいますと、お葬式とは、実は亡くなられた方が戒名や法名をいただくために行う、仏教でいう得度式(僧侶になるための手続き)だからなのです。

例えば、お釈迦さまの弟子になるためには、亡くなった人の頭に剃刀を三回当てて三毒を清めてから頭の頂に灌頂水を与えます。そして、亡くなった方の手に印を結ばせるのです。

※ご遺体が手を組んでおられるのがその印です。


しかし、コロナでお亡くなりになられた方々には、その機会が与えられる事無く、病院で即遺体袋に入れられ特殊な棺に納棺されて火葬されるまで、決して棺が開けられることはありません。

火葬された遺骨も身内の方が拾うことはほとんどできないようです(現在は分かりませんが…)

身内の方は、自宅で行政の方から少しの遺骨を受け取り、その後に葬儀をして戒名をいただくのでしょう。

誠に失礼な言い方かもしれませんが、戦場で亡くなられた方の遺骨を受け取る様子にも似ています。

それを実際に経験しなければならなかったご親族の方は、どれほどのいたたまれない思いをされたことでしょうか?後々までその記憶が薄れることはないでしょう。


私たちは考えました。

ならば、ご遺体が病院の方たちによって棺に納められる前に、せめて写経(お釈迦さまの教えが写されているもの)と、本来はほとんどの方が入れてもらえる六道銭(三途の川と関所を越えるためのお金。当方で作成したもの)をいれていただければと。

写経と六道銭を火葬される前に入れていただくことができれば、ご遺族の方の気持ちがどれほど和らぎ、トラウマも少しは解消されるのではないかと思えるのです。

長年に渡り仏様の霊場を巡礼した結果、獲得させていただいた特任大先達という称号が役立つときだといえます。

昨年この霊場が日本遺産に認定されたことは大変優位に働いています。

写経と六道銭を受け取られた行政や医療従事者の方も、文化庁が「究極の終活」として認めたものならば、日本人の宗派というものに関係なく平等で問題が無いと判断されたのかもしれませんね。

また、私は京都洛陽三十三所観音霊場会の公認特任大先達でもありますが、この洛陽三十三所観音霊場には浄土宗・浄土真宗をはじめ、様々な宗派のお寺が札所となっております。

上の写真は、皆様よくご存じの、有名な京都の清水寺で特任先達に就任させていただいたときのものです。

この式典の際に、清水寺貫主の森清範大僧正が京都洛陽三十三所の各寺院(浄土宗・浄土真宗・真宗・天台宗など、色々な宗派)の僧侶と共に唱えられたお経が観音経でありました。

そうです。この観音様こそが各宗派を越えた共通の仏様といえるのです。


私は観音霊場を合計100周満願させていただき、この歴史深い観音霊場で祀られている仏=観世音菩薩様こそ、宗派を問わず日本の仏教の共通して拝まれている仏様であると確信しました。

また、この観音霊場で共通して唱えられているお経が般若心経です。

我々が本来霊場に奉納すべき写経を、六道銭と共にコロナなどでお亡くなりになられた方の棺に入れていただくことによって、ご遺族の方がこれから生きていくために少しでもお力添えになれれば本望です。


現在500枚程の写経と六道銭と共に、特任大先達の各霊場会の袋の写しと公式な朱印帳の写しを同封して送付させていただいております。

なお、この制作にあたってはじ「巡礼善遊の集い・知優の会」の会員の方々のご支援を承っております。皆様、誠にありがとうございます。

各行政、並びに医療従事者の方々、私たちの為に日々活動をしていただいていることに絶大な感謝をいたします。

                                                         合掌



 
 
 

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